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発表においてやってはいけない6つの間違い

皆さんは、これまでに人の発表を何度も見てきたことでしょう。私もそうです。うまいな、素晴らしいなと感心することもありましたが、正直下手だなと思ったことも少なくありません。もう少し違う形にできなかったのだろうかと思うこともありました。「この人は、発表の前に訓練とか練習とかしなかったのだろうか?」と観客席で疑問に思うこともたびたびです。そういう場合、案の定全く練習していなかったということが大半だと思いますが、練習したことはしたけれど、という場合もあります。

誰だって、上手な発表を見たいし、自分もしたいでしょう。もっとうまく発表できるようになるために、自分にとって、そして聞き手にとって、何が効果的か、何が逆効果かのリストを作るといいです。以下に、やってはいけない6つの間違いをご紹介します。今度発表する際には、これらの間違いを犯さないことを目標にしてみてください。

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1.目をスクリーンに向けること。ほら、聴衆がちゃんといるんですよ。目は聴衆に向けなければいけません。じっと正視する必要はありませんが、目の前にいる聴衆に語りかけるようにしましょう。

2.スライドを読むこと。いやいや、これは絶対にダメです。スライドを読むのはもってのほかです。見るならメモにしましょう。でも、用意した原稿通りに読んだらダメですよ。スライドの内容は、一々読みあげなくても、聴衆はちゃんと自分で読めます。

3.発表に集中すること。そうしなければいけないと思っていませんでしたか? 確かに、発表に集中することは必要です。でも、それよりもはるかに重要なことは、聴衆に神経を向けることです。聞き手に合わせて発表内容を変えるぐらいの心積もりでいなければいけません。臨機応変にやることです。情報を発信するばかりに気を取られるのではなく、聴衆の気持を読むことにも神経を集中しましょう。

4.スライドに完全な文を書くこと。文は必要ありません。フレーズで十分です。それも、短いフレーズです。スライドは、聴衆のためにあるのであって、話し手のためにあるのではありません。スライドに書かれていることを、貴方の言葉で内容をふくらませばいいのです。

5.プロジェクターやスクリーンの前に立ちはだかること。スクリーンの前に立ちはだかってしまったら、当然聴衆は良く見えません。お客さんから身振りで合図してもらわない限り、自分で気付くのは意外に難しいです。モニターを使えば、どこに立つのが一番いいか、分かると思います。

6.友人や仲間に感想を聞くこと。感想を聞くことは、何事においても上達する上で非常に有効だということは承知の上です。でも、こと発表に関しては、別物なのです。仲間が正直な感想を述べてくれると期待してはいけません。仲間は、次回自分が発表する段になった場合、貴方から優しい感想を述べてもらえるように、貴方に対しても優しい感想しか述べてくれないと考えた方がいいでしょう。試しに、これらの6つの間違いをあえてやってみてください。その後に、間違いを完全に改めてみてください。みんなが「素晴らしい発表でしたよ」と自分から言いに来てくれるでしょう。それも本心から、ね。

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