成功の秘策
私は、来日前、ロサンジェルスに住んでいましたので、「また連絡しますよ」と人に言われたら、それがどういうことを意味しているのか、よくわかっています。残念ながら、それが全く何の意味も持たないということを。
つい先日、昔の顧客から電話がありました。一緒に仕事をしたいと言うので、簡単に打ち合わせしました。
彼女は、私が久しく聞いていなかった言葉を口にしました。「また連絡するかもしれません」と。 以前にも彼女からそう言われたことはありましたし、実際にちゃんと連絡をくれました。が、今回の電話の最後に、残念ながら同じことを言われました。
電話の途中で、何かまずい事を言ってしまったのでしょうか? いいえ、そんなことはないと思います。彼女はおそらく、私の反応を見ただけで、結局別の人を使うことにしたのだと思います。礼義として、私が気を悪くすることのないように気を遣ったのでしょう。まあ、私が生きている限り、彼女から仕事を頼まれることはないでしょうね。
もう三十年以上前になりますが、私が絶大なる信頼を置いていたD会計士が、どうしたら世界中の99パーセントの人々よりも上に立てるのか、その秘策を教えてくれました。
彼がアドバイスしてくた秘策を、ここで皆さんにもお教えしたいと思います。
「やると言ったことは必ずやる」 これこそが、成功の秘策です。
この一言に尽きます。これを守れば、お金が入ってくるだけでなく、評判というものを勝ち取ることができるのです。
私の友人C君は、自分のスピーチ会場に私が現れたのを見て、すごくびっくりしていました。あらかじめ、行くと伝えていたのにです。他にも六十人の人たちが行くと約束していました。しかし、実際に現れたのは20人だけでした。もちろん私は行きました。
他の四十人は、約束したにもかかわらず姿を見せなかったのです。彼が私を見てびっくりしたことが、私にはびっくりでした。私は、出席すると伝えましたし、約束を守る男ですから。他の四十人はどうでしょうか?
きっと、この四十人は、「また連絡するよ」という表現と同じノリだったのでしょう。
悪いですが、「忙しすぎて」というのは、決していい言い訳ではありません。「忘れてました」や「ネイルの手入れをしていて」など、もってのほか。私の友人J君は、それはそれは数多くのプロジェクトを抱えていますし、ロンドンに引っ越したばかりのG君もしかり。でも、二人とも、私が会いたいと言えば必ず時間を作ってくれますし、約束通り現れます。大抵、時間より早くそこに着いています。
成功とは、実はそんなに難しいものではありません。誰もが、毎日、成功へ一歩ずつ近づいています。毎日、評判を創り出しています。毎日、誰かがあなた方と仕事をしようかどうか、判断しています。
もっと成功したいですか?
それなら、やると言ったら必ずやるのみです。